来世を守る夢  ②作家

その世界で、私は『作家 一夢庵 不便斎(本名:公開せず)』であった。
2000年前後を題材とした『世紀末モノ』というジャンルで頭角を現しているという設定であった。
『世紀末モノ』は、現在でいうところの幕末当たりの歴史小説+スピンオフのような位置づけのようで、コアなファンが多いジャンルであったようである。
人気の作品は『技術者シリーズ』と言われる、2000年前後の、とある変わり者の技術者の日常を描いたもので、『緻密な時代考証とリアルな世界観に基づく、独特な主人公の言動』が売りの作品であるが、要は私の実体験である。
このシリーズの担当編集者が、私の母親となる予定の『麻里子』である。
この一風変わった作品が人気シリーズとなったのは、麻里子の尽力によるものである。

かれこれ1時間余り麻里子を待たせている。ストーリー自体は自分のこっちでの世界の実体験に脚色を加えるだけなので困ることは無いが、どうしても文章が技術的な報告書のような口調になってしまう。その独特な言い回しが売りとは言え、限度がある。
いつもそれで悩むのであるが、麻里子に助けられることは少なくない。
かなり苦労を掛けていると思うのだが、麻里子はそれに生きがいを感じる部分があるという。
自分に子供ができたら、多分こんな風に面倒をみるんだろうな。などと言うのであるが、それはそうだろうと思うのである。
だが、そのことを口にするわけにはいかない。
私は、『お母さん』と言うものを知らない『(大阪の)オカン』なら知っている。
『お母さん』という存在は、こんなにも安心を与えてくれるのだと初めて知ったのである。

さらに1時間以上待たせたうえで、ようやく今回の原稿を仕上げることができた。
麻里子には婚約者がいて、今日は会う約束をしていたのだが、私の所為で待たせているらしい。
彼は、麻里子の仕事に理解を示しているものの、こういうことが度重なれば、感情が拗れても仕方ないのである。
どうも最近、うまくいっていないようである。
麻里子には円満に結婚して、私を無事に生んで欲しいものであるが、その足かせが私なのは、上位存在の設定に悪意を感じざるを得ない。
私の成長を願っての無茶振りだろうと思うものの、こういうところをオカンが利用したら厄介である。
そのあたりの空気を読めないのは、流石に私の上位存在である。


今日の仕事の最中に、以上のような話が頭に流れ込んできたのである。
実験の合間にメモを取るのはかなり難しかったのであるが、多分間違いなくメモを取ったと思うし、実験もちゃんとやったと思う。
爆発しなかったので、たぶん大丈夫だろう。

麻里子は、木村○乃風の顔立ちで、長めの髪を後ろで束ねている。
個人的に、やばい要素満載なのであるが、これが私の上位存在による設定なら、その真意を測りかねるのである。

ただ、来世での母親がこんな人なら、転生するのが楽しみである。
だから、来世が守られていてほしいのであり、『ほどほどにしておけよ、北朝鮮』などと思うのである。
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ココが分かれ目...

なんか切所とか急所というか
ツボというかヒコというか^^
ポイントに差し掛かっているんかな(σ^^かつきちが)

この記事を読んでいたら
分水嶺とか、転轍機とか、堰とか、水門とか
そんなイメージが止まらなくなっている^^b

Re: ココが分かれ目...

すべて終わっていて、結果待ちというのが・・・。
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一夢庵(M2)不便斎

Author:一夢庵(M2)不便斎
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