真の恐怖

何か不快なことをする人が近くにいたとする。
不快だけども強引に止めさせる理由はない。
不快に感じるのはあくまで自分の都合。
そんな時に、時々『凶悪な視線』を飛ばしてしまうことがあった。

例えば、時間つぶしのために茶店に入って時間をつぶしているときに近くにクソガキ若者の集団がいて、騒がしい時などに飛ばすのである。たまたま目が合った者がいると硬めの表情で仲間に『ちょっと迷惑かも・・・』などと言ったりする。
前職場で、隣の机で仕事をしている奴が咳をするときに手でふたをするなどの配慮をせず、PCの画面に向かって『コンコン』とやっていた。咳やくしゃみに伴う唾液の飛沫は思いのほか広範囲の飛んでいくもので、私は確実に被曝している。そいつがインフルエンザ感染者ならアウト。そういう状況であった。そして無意識に飛ばしていたようだった。しばらくはせき込むときに手で口を押えていたが、すぐ元に戻る。意識して凶悪な視線に殺意を込めて飛ばしたら、翌日からマスクをしてきた。

このように、効果は絶大で、無敵に思えていたのである。
だがしかし、数年前に自宅から北陸某所に向かう特急列車にのった時のこと。
ジジイ一人+ババア2人の三人連れが座席を向かい合わせに移動させて盛り上がっていた。
座席番号を見ると、その4人掛けの席の空いた一つが私が予約した席。
げっそりしながらそこに座り、ウォークマンで音楽を聴きながら本を読んでいたが、ジジイとババアはむちゃくちゃうるさい。そのうえ下品な下ネタまじり。
たまらず、凶悪な視線を送る。

ジジイ 『兄ちゃん。なんか嫌なことあったんか? つらいかもしれんが、笑ったほうがええで。笑う門には福来るっていうやろ』
ババア① 『男前が台無しやな』
ババア② 『兄ちゃん。ビール飲むか?』

いやなことって、お前らやん。
凶悪な視線、完敗である。
で数分後、諦めの境地でジジイ・ババアと缶ビールで乾杯であった。

ジジイ 『な、兄ちゃん。笑ったほうが楽しいやろ。わしはこれで100まで生きるつもりやねん』

いや、ジジイ。あんたは200までは生きられるのではないか?
それにしても、恐怖を与えて人を動かすことに限界を感じた一件であった。
同時に、私が真の恐怖を味わった一件であった。
(あと、そこそこ若さを吸い取られたような・・・)

老人力、恐るべしである。
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あるある

老人力、恐るべし。

言外に若さを吸い取られることはもちろん
「若いエキスもらった〜」
と喜んでベタベタ触ってくる老婆も居る。

やめてーミイラになってまうやん!

でも、困ったことに、憎めないんです。

Re: あるある

彼らに挑むには30年ほど老人力を磨く必要があります。
ただし、順当にいけば30年後には不戦勝ですね。
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一夢庵(M2)不便斎

Author:一夢庵(M2)不便斎
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