大先輩

連休前、大掛かりな機器分析装置が置かれている部屋で仕事をしていると、高専の後輩Mが来た。
別な装置で仕事をするためであったが、作業の合間に雑談をしていた。
その中で高専の最年長の先輩(以下、大先輩)の話題が出た。

大先輩は困った人で、平気で人を誹謗中傷するのである。それらは悪意と言うよりも単なる話題であり、時には自分の相対価値を高めるために(〇〇君は××だけど、それに引き換え自分は・・・;これは悪意か?)、である。
私もさんざん被害にあったのであるが、そこは割愛する。
そして、後輩Mもかなり被害にあっている。

私も後輩Mも怪しげな自己啓発セミナーに誘われたのである。後輩Mは『どの面さげて・・・』と言う方向で、私は『申し訳ないが、そんな物に頼らずとも自分を観る眼を持っていますので(誇大表現)』と言って撃退したのである。
ちなみに少数ではあるが、実際にセミナーに参加して金銭的な被害をこうむったことがある人もいるらしい。
ほとんどの場合において、大先輩は撃退され続けていたのであるが、趣を異にする撃退があったそうである。
以下、後輩Mの話。

先輩社員であるOさんは温厚無善人である。怒ることは無いのだが、極めて頑固な人で(表には出さないが)自説を曲げることが無い。こういう人である。私は言葉にはできない違和感を感じていた。
大先輩は温厚な性格であるOさんを甘く見ていたそうである。結果、そこで返り討ちにあったのである。
会社の寮でOさんの部屋を訪ねた大先輩はひとくされセミナーの話をしたそうである。
おもむろにOさんは書棚から1冊の本を手に取り、『そういうことならこれを読んでみた方が良いと思う』と言われたそうである。その本は、キリスト教系の新興宗教の冊子だったそうである。
Oさんは社内で布教活動をするほど迂闊ではなかったが、熱心な信者だそうである。
大先輩は返り討ちにあい、2時間ほどその宗教の話を聞かされたそうである。
獲物がひっそりと張られた蜘蛛の巣に捕まったが如しである。
そして、大先輩が入信したかどうかは諸説あるらしい。


大先輩のことをひとしきり笑った後、互いの仕事に戻っていった。
そして、手が空いた時にふと考えたのである。
大先輩の話は『分りやすい事例に過ぎない』のであって、それは他人ごとではないということである。
物事には『上には上がある』と言うことと同じく、大先輩のような行動にもいろんな次元があるのだと思うのである。
私たち個々の次元で知らず知らずのうちにこういうことをしているのかも知れない。

直観は大事にしたい。一方で、目にするもの、耳にするもの、感じるもの、それらについてしっかり吟味していきたいものである。
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