韮テロ

私はネジバナが好きである。

私が勤務する事業所には私のほかに数名のネジバナ愛好家がいる。

ネジバナ愛好家たちのある者は気が向いた時に雑草を除去し、ある者は水をやるなど、思い思いに世話をして大事にしている。

私も時々雑草を抜くのである。

私は一時期、気に入った色合いの石ころを拾い、サンドペーパーで磨き上げてピカピカにすることに凝っていた時期があった。そして、それらの石でネジバナの群生地を囲って飾っていた。

とにかく、愛好家たちは思い思いの方法でネジバナを愛でて、大事にしていたのである。

私の勤務する事業所では毎月の初日に美化活動を行うことになっていて、事業所周辺や場内の清掃を行うのであるが、緑地帯の除草もその一環として行われるのである。

大抵の場合、誰かが世話している一画であることが一目瞭然なので、ネジバナの群生地を触る者はいないのである。

しかし、今月の美化活動において異変が起きたのである。

磨いた石は片づけられ、ネジバナは抜かれていた。

恐らく、何も考えずに抜いたもので、悪意はないものと信じている。

愛好家たちの落胆は、想像できるだろうと思う。

ショックのあまり立ち尽くす親父たち。

私がみんなを代表して、報復してやることにしたのである。

うちにあった大量の韮の種をこっそり撒くと言うテロを敢行したのである。

ついでだが、韮の花も好きである。

これから暖かくなり、韮が育った時、雑草と思ってブチぶち抜いた人はその臭気に驚くことだろう。

だがしかし、一番恐ろしいのは、自ら韮テロのことを忘れてしまい、自爆することである。

憎しみと報復、そしてテロ行為では何も生み出さないのである。

出来ることなら撒いた韮はしかるべきに収穫して活用したいものだが、化学工場の敷地内に生えてきた韮を摂取する根性のある者は今のところいないのである。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

一夢庵(M2)不便斎

Author:一夢庵(M2)不便斎
私の目の前の世界は、私が生まれてきた時に私に贈られたものである。
あなたもかつて世界を贈られたからこそ生きているのである。

私の世界は私が作り動かして行くのである。
私の世界の操縦桿を握るのは私だけ。

あなたの世界は?

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最新記事
最新コメント
カテゴリ
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
フリーエリア
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
検索フォーム
リンク
来客者数