ウルトラ一家 ②

ウルトラ一家の構成員の地球における活動時間は3分に限定されると言われている。エネルギーの消耗が激しいために活動が維持できないことが理由とされている。

実際には3分を超えて活動に支障が現れた事例は皆無である。むしろ3分を超えたあたりから攻撃力が倍増し、飛び道具による暴力的解決が完了する。

これらから、活動よりも理性を維持するのに要するエネルギーが3分と言うのが事実ではないかと推測される。


ウルトラ一家のが第一義に掲げる活動項目である『人類の保護』について、興味深い事例が報告されている。


地球上のある国から打ち上げられた宇宙船に何らかのトラブルが発生した。宇宙船は劣悪な環境の惑星に不時着したが、宇宙開発計画が頓挫することを恐れたその国の政府は、事故を隠ぺいした。

奇跡的に環境に順応していきのびた宇宙飛行士は人類に復讐しようと地球に降り立ち手当たり次第に破壊の限りを尽くした。駆けつけたウルトラ一家の構成員が『退治』したが、後味が悪そうであった。

人類を保護するために『変質してしまった人類』を排除するということに疑問を抱いているようであった。

彼らもまた、真剣に考えて活動していることをうかがわせる事例であると考えられる。




地球時間で5年にわたる調査活動を終えた私は、調査報告書を執筆中である。

一気にここまで書いて一息入れることにした。


5年の活動で実感したのは、地球と言う惑星の魅力である。

豊富な水を持つ地球は多様な植物相を持ち、独特の生態系を持つ。

この環境において発展した文明は他の惑星では見られないような独自の発展を遂げていた。

そこに生きる知的生命体である人類も我々から見ると特殊な感性を持っているように見受けられた。

彼らは、良くも悪くも地球の環境と意識との距離が近い一方で宇宙環境に対しては無頓着である。

だが、それは性質の問題ではなく知識の問題である。

宇宙には宇宙社会の共同体としてわれわれが存在することを全く知らないのである。

しばらく『地球人』としてこの星に暮らした私には、それを『無知で非常識』と捉えるべきなのか、『無垢』と捉えるべきなのか、客観的な判断ができなくなっている。


<続>

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