空き缶①

とにかく才能に恵まれなかった私が出世競争で勝ち抜くにはひたすら努力するしかない。

そう思って頑張ってきた。

それが自分のためでもあり、家族のためでもある。

そう信じてきた。

信じてきたはずなのに自分の中で何かがズレている気がする。

それが何なのかわからない。思い当たるふしもない。


齢の所為か、疲れているのか。

たまには休んだほうが良いのかもしれない。

妻も娘もそう言う。家族をないがしろにしてきた私のことを気遣ってくれている。

誕生日やクリスマス、そう言う節目には仕事を切り上げるようにしてきたのだが、それでも娘には寂しい思いをさせたのではなかろうか?

あるいは、煩くするオヤジがいなくて気楽だったのかもしれないが。


さて、もう一仕事。

今日も終電になりそうだ。

ふと机を見ると、コーヒーの空き缶が。

飲んだっけ?


缶の中からうっすら光が漏れているように見える。

かすかに話し声が聞こえるような気もする。

気の所為だろう。


でも気になる。

缶の中を覗いてみた。


<続>

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